永遠(とわ)に果てぬ愛



……あれ?何で不安なの?

卒業と同時に私たちは離れるはずだ。

怜央が本当に結婚なんて、しないと思っている。


あ、そうか。

家を追い出されるかもしれないっていう不安なんだ。

今追い出されるのは困るから、あの子の存在は脅威なんだ。


それに納得した私だけど、胸の奥がざわついている。

それが治まることはなかった。



「和奏、百面相しているけど。何かあったのか?」



1人で集中して考え込んでいたら、怜央も近くにいた莉奈も八塚くんも、私を見ていた。



「あれ?何でもないよっ」



注目されて恥ずかしくなった。

焦って首を振るけど、怪訝そうな表情で見ている。




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