永遠(とわ)に果てぬ愛
だけど、そんな私の願いは簡単に崩れてしまう。
私は、ソレを目撃した場所から動けなかった。
なぜ、なぜ、なぜ……。
頭をフル回転させても分からない。
そのうち立っていられなくなり、崩れ落ちた。
それでも視線は、あの2人がいた場所からそらせないでいる。
「和奏っ」
走る音と息切れに混じって、莉奈の声も聞こえた。
「やっと見つけたっ。もうHR終わったよ。帰ろう」
そんな声も遠くに聞こえる。
他の足音も聞こえるようになって、それが放課後になったことを示していた。
ここは、あまり人が来ない場所。
誰かに見られることも、迷惑をかけることもない。
そうは言っても廊下。
誰かが通ることもあるかもしれない。