永遠(とわ)に果てぬ愛
私は巻き込まれたくないのに、ただ越智くんが好きで遠くから見ているだけで良かったのに。
そんな想いとは裏腹に、私の周りは急速に変わっていく。
状況も自分の立ち位置も何もかもが。
何より、自分の気持ちが不安定になってきた。
自分自身も気づかないうちに変わってしまっているような気がする。
この涙の意味も分かっていない私は、いつか答えが分かる時が来るのだろうか。
色々な想いの中泣き続ける和奏を、優しく包み込むように莉奈は抱きしめる。
が、それとは逆に表情は鋭かった。
ここにいない誰かさんを睨みつけるような鋭い目をしていた。
その表情を見た直輝は、静かに2人から離れて電話をするのだった。