永遠(とわ)に果てぬ愛
*怜央side
「それは、パパががんばっているだけ。
自分では、なにもやってないよ。
そんなんでえらそうにゆわないでっ」
5歳ぐらいの頃、同い年の女の子に言われた。
あとにも先にも、こんなことを言ったのは1人だけ。
この子だけだった。
それは、今のオレの心に深く残っている出来事。
一生忘れないであろう、あの子との思い出。
そんな彼女と、高校生になって再会した。
だけど、相手に反応はなかった。
オレは逢いたくて仕方なかったのに、彼女は何も言わなかった。
「あの子、事故でその時の記憶、失っているから」
彼女の親友である深町にそう言われた。
それは、オレをどん底へ突き落とした。