永遠(とわ)に果てぬ愛
プライベートな空間まで嫌いなヤツといたくねぇ。
家の中は、和奏との大切な場所なんだし。
「早く帰れよ」
突き放すような言い方をしたはずなのに、なぜか喜んでいる。
「やだ、心配されちゃった」
オレは、その言葉に唖然とする。
ポジティブすぎる。
イヤ、現実が見えてなさすぎる。
誰も、こんな夢見がちなヤツを心配する訳ねぇのに。
「……怜央?」
アレが1人で話していても、その声だけはどの声よりもはっきり聞こえた。
だけど、正直まずいところを見られたと思う。
まさか、アレと一緒にいるところを和奏に見られるなんて。