永遠(とわ)に果てぬ愛



プライベートな空間まで嫌いなヤツといたくねぇ。

家の中は、和奏との大切な場所なんだし。



「早く帰れよ」



突き放すような言い方をしたはずなのに、なぜか喜んでいる。



「やだ、心配されちゃった」



オレは、その言葉に唖然とする。

ポジティブすぎる。

イヤ、現実が見えてなさすぎる。

誰も、こんな夢見がちなヤツを心配する訳ねぇのに。




「……怜央?」



アレが1人で話していても、その声だけはどの声よりもはっきり聞こえた。

だけど、正直まずいところを見られたと思う。

まさか、アレと一緒にいるところを和奏に見られるなんて。




< 263 / 620 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop