永遠(とわ)に果てぬ愛
「……怜央?」
会話が途切れたタイミングを見計らって声をかける。
振り向いたその一瞬。
ほんの一瞬だけ、まずいって顔をした。
だけど、すぐに持ち直してこっちへ寄って来て、普段通りに話す。
私は、それでもあの子が気になった。
なのに怜央は、他の人なんていないかのように私にだけ話す。
そのうち、ほっとかれたのが嫌だったのか、あの子も近づいてきた。
「あなた、お手伝いさんしているの?」
何それ、って思った。
こんな買い物袋持って、庶民的とでも言いたいのだろうか。
今時、お手伝いさんなんているの?
あ、最初、怜央んちにもいたんだ。
どうやら、専属ではなかったみたいだけど。
この子もお手伝いさんがいて、何から何までやってもらっているのだろうか。