永遠(とわ)に果てぬ愛
「和奏っ」
そんな私たちの元へ、第三者がやってきた。
顔を見なくても、すぐに誰だか分かった。
「おい、何やってんだよっ」
怜央の怒った声が聞こえる。
「タイミングがよすぎるよなぁ」
そんなことを呟きながら、越智くんは私から離れる。
その直後、私は引っ張られ、誰かの胸に納まる。
「何で、泣いてんの?」
さっきとは違う声が頭の上からして、怜央に抱きしめられていることを知る。
好きだと気づいた直後だ。
私の心臓は、ありえないぐらい早く動いている。
「アイツに泣かされたのか?」
越智くんのことを指しているのだろう。
それは違うと首を振る。
私が勝手に泣いているだけだから。