永遠(とわ)に果てぬ愛



もう1度、顎を掴んで同じことをしようとするけど、やんわりと拒否された。

ここまできたら仕方ない。

俺は覚悟を決めて、正直に名前を出す。



「……天羽怜央が好きなんでしょ?」



その言葉に、一瞬で顔を赤くしたけど、すぐに首を振った。



「何で認めないの?天羽と宝来乃愛が一緒にいるのを見て、泣きそうな顔をしているのに」



それを見ては、俺もダメージを受けていた。

そんなの内緒のことだけど。


それでも、水城は首を振り続ける。



「水城っ」



俺は少し強く名前を呼び、水城の両手を掴んだ。

少しビクッと体が震え、ようやく首を振るのもやめた。




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