永遠(とわ)に果てぬ愛
contract.8☆巡るオモイ、揺るがぬオモイ

*怜央side




オレは、気づかなかった。

今の今まで。

何かと一緒にいることが多かったはずなのに、全然気づかなかった。


いつからだろう。

2人は、小学校の時からの知り合いのはずだ。

もう、5年以上になる。


オレは、自分の気持ちを押し付けて周りの気持ちを考えようとはしなかった。

オレが好きだと言ってしまったばかりに、悠真は何も言えなくなったのか。

優しかったのはオレへの当て付けではなく、和奏を好きだったからなんだ。

和奏も悠真もお互いが好きで、両思いだった。

オレがいなければ、2人は何事もなく付き合っていたかもしれない。


邪魔、していたんだ。


……とは言え、もう引くことは出来ない。

悠真があそこで本心を言ったということは、和奏に伝える気はないのだろう。

和奏の耳に届いていなくても、吐き出したかったんだ。




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