永遠(とわ)に果てぬ愛
黙り込んでしまったオレに、和奏はもう1度言う。
それも、掴まれている手をぶんぶん振りながら。
「やだ」
否定の言葉を口にして、手に力を込める。
今はまだ、イヤ、これから先ずっと、この手を離したくはないんだ。
「恥ずかしいのに……」
顔を真っ赤にしながらも、抵抗を緩めた。
抵抗しても無駄だって分かったみたいだ。
そのうち、和奏の手からも力が込められていることに気づく。
オレは、それに驚きながらも満面の笑みで和奏を見つめる。
そんな幸せな空間は、いとも簡単に壊される。
第三者の、それも逢うことを1番望んでいないヤツに、壊されるんだ。
「怜央ーっ」