永遠(とわ)に果てぬ愛



ちらっとアレを見る。

オレの視線に気づいたようで、笑顔を向ける。

まだ、コイツは何も知らないようだ。



「分かりました。すぐに行きます」



それだけ言って、電話を切る。

そして、家に入って叫んだ。



「和奏っ、今から会社行ってくるっ」



叫び声に驚いたような顔して、リビングから出てきた。



「え、今から?」


「ちょっと急用。先、食べてて」


「あ、うん、分かった。気をつけて」



和奏の優しい一言を聞いたあと、オレはまた家を出る。



「ちょっと、怜央っ!?」



驚いたように声を上げるけど、この女に構っている暇はない。




< 315 / 620 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop