永遠(とわ)に果てぬ愛
ちらっとアレを見る。
オレの視線に気づいたようで、笑顔を向ける。
まだ、コイツは何も知らないようだ。
「分かりました。すぐに行きます」
それだけ言って、電話を切る。
そして、家に入って叫んだ。
「和奏っ、今から会社行ってくるっ」
叫び声に驚いたような顔して、リビングから出てきた。
「え、今から?」
「ちょっと急用。先、食べてて」
「あ、うん、分かった。気をつけて」
和奏の優しい一言を聞いたあと、オレはまた家を出る。
「ちょっと、怜央っ!?」
驚いたように声を上げるけど、この女に構っている暇はない。