永遠(とわ)に果てぬ愛
1人では嫌だったのか、深町もいた。
まぁ、こっちには直輝もいたから仕方ない。
「大手企業の社長の息子さんが、私に何か用?」
警戒心むき出しで言った。
深町は、ただじっとオレを見ていた。
直輝も深町も、オレの気持ちは知っていた。
だから、今から言うことに関しては、とりあえず何も言わないだろう。
深町には、怒られる可能性はあるけど。
「今、住むところに困っているみたいだな」
そう言うと、オレから顔を背けた。
「あなたには関係ない」
きっぱり言われると、少し胸が痛む。
そして、こうやって対面していても昔のことを思い出すことはない。
そんなに簡単なものではないか。