永遠(とわ)に果てぬ愛
「……そういうことですか。とりあえず、怜央兄が本気だって知れて安心した」
薄々、何かを感じ取っていたのかもしれない。
オレの本音を聞いて、ほっとしている。
「とにかく、和奏がいなければ何も始まらない。拓海、心当たりないか?」
「心当たりと言われても……姉さんが頼るところって、莉奈さんしかないと思うけど」
「深町か……」
そう呟き、時計を見る。
もう、日が変わっていた。
そんな時に連絡なんて出来ない。
明日、聞いてみるしかないか。
どちらにせよ、凄く怒られそうだけど。
そう思いながら、眠れない夜を過ごした。
次の日の朝、深町と直輝がいつもと変わらず迎えに来た。
そこに、和奏の姿はなかった。
「えっ!?和奏が出て行った!?」