永遠(とわ)に果てぬ愛



「あの女も余計なことを……!」



舌打ちをしながら言う。

完全にガラが悪くなっている。

和奏には見せられない姿だな。



「それで、悠真を頼っていないかなと思って」


「俺を頼ることはないよ。だから、水城の居場所も知らない」



あっさり言う。

なぜ、頼ることはないと言い切れるのだろう。



「とりあえず、あの女、一発殴りたい」



そう言った悠真の顔は、普段からは想像つかないほど怖い。



「落ち着けって。アレは、もうすぐ堕ちるから大丈夫だ」



オレの言葉を聞いた悠真は、オレをじっと見たあと、ふっと表情を緩める。



「怜央がそういうなら安心だ。ボロボロにしてしまえ」




< 329 / 620 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop