永遠(とわ)に果てぬ愛
そんなこと、私が考えても分からないこと。
会社へって、あの子も一緒に行くのかな。
確かめることも出来ず、モヤモヤしている。
「ちょっと」
モヤモヤしながらもボーっとしている訳にもいかず、夕飯作りに入ろうと思った時、急に声がした。
驚いて振り返ると、リビングの入口にあの子が立っていた。
「えっ……あ、不法侵入……」
「失礼なこと言わないで。婚約者なんだから、勝手に入ったって咎められないわ」
イヤ、そんなことないと思うけど。
婚約者だとしても、一緒に住んでいる訳ではない。
だから、訴えられると思うけど。
こんな風に冷静でいられるのは、あの子が怜央と一緒にいないと分かったから。
それにしてもこの人、何でここにいるのだろう。
「ちょっと、あなたと話しがしたくてね」
私の心の問いが聞こえたかのように答える。