永遠(とわ)に果てぬ愛
遅かれ早かれ、結婚の2文字を聞くことになる。
それは、耐えられない。
出るなら、怜央がいない今しかない。
顔を合わせて言える訳がないから。
よし、出て行こう。
そう決めた私は、部屋に戻って準備をした。
必要最低限の物だけを持って行く。
準備が出来たら、怜央に最初で最後の手紙を書いた。
その上に、あの子が置いていった分厚い封筒を置いた。
こんなお金、使いたくないから。
そして、拓海たちがお風呂に入っている間に、こっそり家を出た。
私のわがままで拓海まで連れて行く訳にはいかないから。
苦しむのは、私1人でいい。
2度と戻らないであろう怜央の家に一礼をして、駅の方へ歩き出す。
目指すは、隣町。