永遠(とわ)に果てぬ愛
「いえ、きちんと宿泊代はお支払しますっ」
焦るように言うと、優しい笑みで返される。
「いえ。元はと言えば、無理をさせたこちらの責任でもあります。
それに、高校生がお支払するには少し無理があると思います」
申し訳なさそうに言われる。
確かに、20年は経っているはずなのに綺麗な外と中。
いかにも高級そうな置物たち。
遺産で支払うのも、限界がくるということか。
「……本当に、そこまで甘えてよろしいんでしょうか」
遠慮気味に聞くと、また優しい笑みで返される。
「ええ、構いません。
それに、私と智は高校の先輩後輩です。彼の生い立ちを知っている分、手助けはしてあげたいのです」
そう言われてしまい、もう断ることは出来なかった。