永遠(とわ)に果てぬ愛



「ただの口約束でしょ。そんなの本気にしていたんだ」



そう言うと、すぐにカッと顔を赤くしてオレを睨みつける。

そして、すぐに宝来へ目を向ける。



「ちょっとパパ、何を黙っているの?何とか言ってよっ。ただの口約束じゃないって言ってよっ」



宝来に助けを求めるけど、青ざめた表情のまま娘と目を合わせないでいる。

絶望的な立場にいるのにも関わらず、この場から逃げないでいるのはたいしたものだな。

娘がいるから、逃げられないか。



「パパ……?」



さずがに異変に気づいたらしく、不安そうな声を出す。



「あなたは、何も言えませんよね」



ここで、オレではなく聡さんが口を挟む。




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