永遠(とわ)に果てぬ愛
「それは全て、宝来グループが仕組んだことです」
「なっ!?」
よほど意外なことだったのか。みんなが驚いている。
けれど、すぐに納得の表情を見せている。
全員が薄々気づいていたことなんだ。
「そして、それを指示したのは、宝来グループのトップである宝来社長です」
全員が宝来の方を見て、ため息が漏れる。
最近の宝来の行動には、誰もが疑問を抱いていた。
誰か見知らぬ人とこっそり逢っているのを何度も目撃されている。
だから、全員が何かと不審を抱いていたのだ。
「嘘よっ!パパがそんなことする訳ないじゃないっ!!」
知らぬは娘のみ。
娘には、バレないように必死だったのだろう。