永遠(とわ)に果てぬ愛
「ついでなんで言わせてもらいます。
正式発表はまたしますが、オレの婚約者はずいぶん前からこの女ではありません。水城和奏という子です」
和奏の名前を聞いて、またざわつく。
みんなが誰か分からないから、不思議に思っているんだ。
社長の息子となれば、名のある令嬢を迎えるべきだとか聞こえる。
そんなのくだらない。
和奏以外なら、結婚なんてしない。
「怜央さんっ。本当に、和奏と婚約するのですか?」
やっぱり食いついてきた。
唯一、和奏を知る人物。
「御崎さん、このお嬢さんとお知り合いで?」
「いやぁー実は、私の孫娘なんですよ」
「え、御崎さんの?なら安心ですね」