永遠(とわ)に果てぬ愛



ようやく、これで終わった。

堕とせるものは堕とした。婚約も解消した。

あ、一つ忘れていた。



「おい、コレ返す。
余計なことはするな。この金持って、オレの前から消えろ」



和奏が置いて行った金を、あの女目掛けて放り投げる。

そして、睨みつけながら言う。

オレの表情に、ビクッと体を震わせ、泣きながら走り去った。

それを見て、オレは大きく息を吐く。



「ようやく終わりましたね」



爽やかな笑顔と共に、聡さんが言う。

聡さんも父も、どこか疲れたような顔をしている。



「父さんと聡さんのおかげで全て終わりました。ありがとうございます」



頭を下げて、2人にお礼を言う。




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