永遠(とわ)に果てぬ愛



オレが家に帰って1時間後、家のドアが開く音がした。



「ただいまーって、怜央兄、そんなところで待っていなくても」



玄関で待っていたオレに、1番最初に入って来た拓海が驚きながらも呆れている。



「まぁ、気持ちは分かるけどさ。
姉さん、何やっているの?」



拓海から目線を後ろへずらすと、和奏は深町の後ろに隠れていた。



「ちょっと和奏、隠れていないで家に入りなよ。天羽、待っているよ?」



そう深町が言うと、深町の後ろから少しだけ顔を出してオレを見る。

その様子が可愛い。

今すぐ抱きしめたい衝動にかられたけど、ここはグッと我慢した。

そして、両手を広げて待った。



「おいで」



出来るだけ優しく言った。




< 388 / 620 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop