永遠(とわ)に果てぬ愛
「は?気まぐれ?」
『卒業したら、拓海と家を出るつもりでいるよ』
それは、思った以上に、オレにショックを与えた。
確かに、はっきりした言葉は口にしていない。
だからか、キスもしているのに、誰でも気まぐれに結婚しようって言っているように思われている。
ショック以外、何の感情も持てない。
オレは、和奏だから言ったのに。
何一つ、伝わっていなかったんだ。
『アタシがここまで言ってやったんだから、ちゃんとしなよ。婚約だってなくなったんだし。
これ以上、和奏を泣かせないでよ』
最後の一言は、背筋が凍りそうになるぐらい冷たく言われた。
そして、一方的に電話を切られた。
仕事中にかかってきた電話だったけど、切ったあとに仕事に戻る気にはなれなかった。
本当に、ショックだったんだ。