永遠(とわ)に果てぬ愛
ほんの少しの不安と共に、家に向かった。
「兄貴?」
足早に家に向かっている途中、後ろから声をかけられた。
振り向くと、そこには理央と拓海がいた。
「理央たちも今、帰りか?」
和奏たちが家に来てからずっと、理央と拓海は2人で出かけている。
2人だけじゃなく、時には学校のヤツらも一緒だと言う。
仲がいいな。
「兄貴も、今日は早いね」
「ちょっと、色々あってな」
仕事のトラブルだったら、理央の耳にも入る。
だから、オレが言葉を濁したところで和奏関係だとバレるのだけど。
「あ、そうだ。拓海、和奏は就職するらしい」
「え?」
オレの言葉に、拓海の表情が曇った。