永遠(とわ)に果てぬ愛



「まぁ、あまり覚えているもんじゃねぇかもしれないけどな」



幼い時の記憶って、元々印象に残っていないと覚えていないし。



「オレは、その事故を知らない。急に、和奏たちは逢いに来なくなったから。
その後、オレらは高校で再会するまで逢っていない。ただ、和奏の両親には逢ったけど」


「え?何で?」


「中3の時かな。咲希子さんが入院しているって聞いて、母さんとお見舞いに行ったんだ。母さんは、ずっと連絡を取っていたらしいけど」


「お見舞いに来ていたんだ。それって、私がいない時だよね?」


「逢ってねぇからそうだな。
その時に、オレは咲希子さんにあるお願いをしたんだ」


「お願い?」



もう、失った記憶とは関係ないけど、正直に話すって決めたから。




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