永遠(とわ)に果てぬ愛
「えっ、記憶戻ったの?」
昨日、怜央と話したことをゆっくり莉奈に話した。
その間に、注文した品も来たから食べながら話していた。
「違うって。完全に戻った訳じゃないって」
「あ、そうか」
私が否定すると、苦笑いしている。
そんな表情を見ると、悪い気がしてくる。
「それで、思い出したのはそのセリフとシーンだけ?」
その言葉に、こくりと頷く。
「それにしても天羽のヤツ、まだ言っていないのか」
「え?」
莉奈のぼそりと呟いた声は、よく聞き取れなかった。
「イヤ、何でもない。それより、和奏があった事故のことだけど、覚えていないんだよね?」