永遠(とわ)に果てぬ愛



それから、キョロキョロしながら歩いた。

南口も広い。

すぐ見つかるか分からないから、携帯片手に歩いた。

けど、案外すぐに見つかった。

深町を最初に見つけたんだ。



「……和奏?」



その呼びかけにゆっくり振り向いた和奏を見て、オレは止まってしまった。

後ろから見ただけでも分かったけど、いつもと雰囲気が違うんだ。

今日出る時、こんな格好していたかなと思う。

隣では、深町がニヤニヤしている。



「怜央?」



何も言わないオレに、不安げに首を傾げる。

たった、それだけの仕草も可愛いと思う。



「ちょっと天羽、感想は?」



ニヤニヤしながら言う深町を見て、コイツの仕業だって分かった。




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