永遠(とわ)に果てぬ愛



その最上階に目的のお店がある。

雰囲気がよく、景色もよく、夜景もよく、カップルに人気の場所だ。

比較的リーズナブルでもある。



「いらっしゃいませ、怜央様。お待ちしておりました」



オレが来ると知っていて、待ち構えていただろう支配人が声をかける。



「え……怜央サマ?」



その口調が気になったのか、不思議そうに和奏が言う。



「ここ、父さんがオーナーだから」


「はっ!?」


「それで、この人支配人」


「支配人の佐藤でございます。何かあれば、すぐにおっしゃって下さい」



丁寧に、和奏に挨拶する。

それでも、和奏は混乱しているのか、言葉を発せずコクコクと頷いているだけ。




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