永遠(とわ)に果てぬ愛
奪われるってなんだろう、なんて思った。
だけど、あの子みたいな人はやりかねないと思った。
「さて、ここまで言ったんだし、そろそろいい?」
「え?何が……きゃあっ」
怜央に手を引かれて立ったとたん、視界がぐるっと回った。
気づいた時には、怜央にお姫様抱っこされていた。
「ちょっと、降ろしてよっ」
バタバタとしてみるけど、降ろしてもらえない。
それどころか、下手したら落ちそうになってしまう。
「ちゃんと捕まっていて」
そう言って、ゆっくり歩き出す。
怜央が歩くと、揺れて不安定になる。
仕方なく、首に腕を回し抱きつくしかなかった。