永遠(とわ)に果てぬ愛



「痛かった?」



キスと共に優しい声で言われる。

だけど、不思議と痛みはなかった。

違和感はあるんだけど、驚いただけ。

だから、フルフルと首を振る。



「じゃあ、大丈夫かな」



そう言って、再度動き出す怜央。

めちゃくちゃにしそうだと言う割には、全てが優しかった。

それでも、強く激しく求められて甘い声は止まらない。

夢なのか、現実なのか、分からなくなってくる。



昨日までは、こんな風になるとは思わなかった。

イヤ、1年前は両親が亡くなり、ただのクラスメイトと同居することになるとは思わなかった。

そんな人を好きになるなんてことも。


好きって自覚してからも大変だった。

婚約者という存在がいて、私は邪魔者扱い。

散々罵倒された。




< 492 / 620 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop