永遠(とわ)に果てぬ愛
「痛かった?」
キスと共に優しい声で言われる。
だけど、不思議と痛みはなかった。
違和感はあるんだけど、驚いただけ。
だから、フルフルと首を振る。
「じゃあ、大丈夫かな」
そう言って、再度動き出す怜央。
めちゃくちゃにしそうだと言う割には、全てが優しかった。
それでも、強く激しく求められて甘い声は止まらない。
夢なのか、現実なのか、分からなくなってくる。
昨日までは、こんな風になるとは思わなかった。
イヤ、1年前は両親が亡くなり、ただのクラスメイトと同居することになるとは思わなかった。
そんな人を好きになるなんてことも。
好きって自覚してからも大変だった。
婚約者という存在がいて、私は邪魔者扱い。
散々罵倒された。