永遠(とわ)に果てぬ愛



ずっと、私を抱きしめていたのだろうか。

起きた私のすぐ目の前で、声が聞こえる。

瞬間に、昨日のことを思い出して顔が赤くなる。

だけど、思ったより体はなんともない。

もちろん、けだるさはあるけど。

だから、声は出さずに頷いた。



「そっか、良かった。少し無茶したなって思ったから」


「え?全然だよ。優しかったから」



思わず反応して言ってしまうけど、すぐに恥ずかしいことを言っていると気づいた。



「和奏、朝から誘っている?」



私の頬をゆっくり撫でながら言う。



「そ、そんな訳ないでしょっ」



恥ずかしくなって、つい大きな声で反論する。

そんな私を笑いながら見ている。




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