永遠(とわ)に果てぬ愛
だいたい、おじいちゃん、おばあちゃんは写真でしか見たことがない。
逢ったことなどないのだから、尚更連絡なんて出来ない。
そんなことを悶々と考えていた時、とうとうお父さんはこの世を去った。
倒れてから、ちょうど1ヶ月後だった。
「お父さん、今朝亡くなったよ……」
起き上がることが出来ないお母さんに、私は泣きはらした顔で告げた。
「そう……」
お母さんは泣きもせず、静かにそう呟いた。
絶対安静なお母さんに、告げる事実でないことは百も承知だった。
だけど、いつまで経っても来ないお父さんを待っているお母さんを見るのは嫌だった。
だから、先生と相談して事実を告げることにした。