永遠(とわ)に果てぬ愛

その前に、理央くんすらダメだったのか。

そんな事実を知って怜央を見ると、少しだけ頬が赤くなっていた。



「怜央の和奏ちゃん独占は、今に始まったことではないだろう」



さも当たり前のように怜央のお父さんが言う。

家族みんなが知っているって、めっちゃ強くないだろうか。



「さて、みんな集まったんだから、始めようか」



怜央のお父さんがそう言って、マイクを手にした。

そして、マイクを通して話し始める。



『お待たせしました。
お忙しい中、お集まりいただきありがとうございます』



会場中が静かになり、みんながマイク越しの声に注目する。

最初の挨拶は仕事に関してで、私はあまり分からなかった。

会社に入ったら、少しずつ分かるようになるんだろうな。