永遠(とわ)に果てぬ愛
contract.2☆唇からロマンチカ
*和奏side
昨日は、怒濤の1日だった。
今まで接点がなかったはずのクラスメートの天羽怜央が、なぜか私たち姉弟を引き取ってくれた。
そんなことしたところで、彼にはメリットなんてない。
しかも、大企業の社長息子で次期社長が約束されているのに、私を婚約者だなんて。
本当にありえない。
お坊ちゃまの気まぐれだろうか。
だけど、どうせ本当に結婚なんてしないと思う。
一般庶民の私を選ぶはずがない。
卒業すれば、私も働ける。
拓海1人ぐらいは、養っていけるようになると思う。
それまでの辛抱だ。
あと、約1年の我慢だ。
それより、何、この部屋。
私は、ベッドの上から部屋を見渡す。