永遠(とわ)に果てぬ愛
☆Ater Story
①君を感じたい*和奏side
大規模な婚約発表から1年半、高校生だった私は社会人2年目となった。
1年目は普通に事務のみをしていた。
2年目になってから、叔父さんである佐々木さんの元、秘書補佐もやり始めた。
こうやって、佐々木さんと一緒に仕事をやるようになったけど、私と叔父さんの関係は公にしていない。
それどころか、婚約発表をしたけど怜央との関係すら公にしていない。
婚約発表に来ていたのは、会社の役員とその家族、そして取引先の役員たち。
だから、一般社員は私たちの関係を知らない。
怜央が社長の息子だって事実も公にはしていなかった。
結婚するまでは、とにかく仕事優先でやると決めたから、バレるようなことはしなかった。
関係を知っている人たちだって、わざわざ口にすることはなかった。
「和奏ちゃーん。今日、夜どう?」
彼氏の存在すら言っていない。
細かく聞かれるのがめんどくさかったから。
それがいけなかったのか、フリーだと思われていた。
「林さん、仕事中です。
今、関係ないことですよね?」
パソコンを構いながら、ため息と共に言う。
一応、年上であるから邪険に扱うことが出来なかった。