永遠(とわ)に果てぬ愛
にっこり笑って、そんなことを言う。
私が報告しなくても、スケジュールは筒抜けだった。
「それに、やっぱり心配なんだよ。
今日も、相変わらず口説かれたんだろう?」
そんなとこも筒抜けらしい。
「そんなこと心配しなくても、なびかないって分かっているでしょう?」
そう言って、そっと怜央の背中に腕を回す。
「もちろん分かっている。
それでも、心配なんだよ。アノ男は危険な感じがするから」
真剣な声をして、私を抱きしめる手に力を込めた。
危険な感じは、私もしている。
人当たりが良さそうな顔をしているくせに、目だけは冷めたように真っ直ぐ人を見ている。
人を射抜くようなあの瞳は、全てを見透かしているように見える。
チャラチャラしているようで、何を考えているのか分からない。
だから、近寄りたくないんだ。
「あの人には、十分気をつけるよ」
人当たり良さそうに見えても、男に違いはない。
力では勝てないのだから、その辺りは気をつけないと。
「じゃあ、オレは和奏がオレのモノだって証拠をつけておこう。誰にも奪われないように」
「え?わぁっ」