永遠(とわ)に果てぬ愛



急に体を離したかと思えば、私を軽々と抱き上げた。

そのまま、寝室へ行く。

そして、ベッドの上にゆっくり下ろされる。



「ちょっ、怜央、ご飯は?」


「そんなのあと。和奏が先」



その後は、私が何を言っても止まらない。

ゆっくり服を脱がせたかと思えば、体中に無数の赤い痕が散らばる。

髪で隠れるギリギリの首筋にも、赤い痕を一つ落とす。

怜央のモノだと見せつけるためらしい。

そんなことしなくても、私は怜央のモノなのに。


社会人になってすぐ、2人で同棲を始めた。

怜央の両親からのプレゼントだと言うマンションは、2人で住むには広すぎる。

結婚後のことも考えてだろう。

ここに住むようになってから、毎日の様に怜央は私を抱いている。

私は、それを嫌とは思わなかった。

1年半経った今でも恥ずかしい気持ちはあるけど、怜央を近くに感じられるから。

誰かに言い寄られても、社内で怜央に逢えなくても不安はない。

こうやって毎日、君を感じられるから。




「和奏ちゃん、今日こそご飯行こうよ」



君を感じられるから幸せ……
なんだけど、やっぱり寂しい気持ちはある。




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