永遠(とわ)に果てぬ愛
「水城さん、秘書の方はどう?大変?」
「まぁ、覚えることがいっぱいなので大変ですね。
スケジュール管理とか、不安になります」
「でも、社長と一緒って羨ましいなぁ」
「は?」
先輩が普通に仕事の話しをしてきたので、普通に返した。
なのに、社長と一緒で羨ましいって何?
「だって、かっこいいじゃん。
しかも、めったに逢えないんだし」
「あ、社長のこと?かっこいいよねぇ」
社長の話しをしていたら、別の女性社員も乗っかってきた。
「奥さんも綺麗だよねぇ。でも、子供っていないのかな?」
何気ない一言に、私は吐き出しかけた。
怜央の正体がバレていない今、社長に子供がいるかは一般社員は知らないことだった。
「子供いたら、かっこよくて美人だろうなぁ」
「だけど、この会社ってイケメン多くない?」
「それ思ったー。若い人だけじゃなくて、役員クラスの人もかっこいいよねぇ」
そんな女子トークが始まった。
確かに、顔で選んでいるんじゃないかって思うことがある。
だから、女性はきゃあきゃあ騒いでいる。
私は、特に興味がないんだけど。