永遠(とわ)に果てぬ愛
そんな2人の世界が気にくわなかったらしく、林さんがまた私を引っ張る。
けど、越智くんも掴んだままだったから、林さんの元までは行かなかった。
「悪いけど離してくれるかな?
俺の邪魔はするなと忠告しておいたはずだけど」
「水城が嫌がっているのにですか?
あなたみたいな人に、水城はやれません」
林さんの手から無理やり私を引き離す。
そして、林さんを無視して、私の手を引いて歩き出す。
私が飲んでいた席に連れて行かれると、みんなが驚いていた。
「え?水城さん?」
「は?何で越智くんと?」
「水城、荷物持って帰るよ」
周りの好奇心を無視して、私が荷物を取るとまた歩きだし店を出る。
後ろでは、悲鳴が聞こえていた。
「越智くん、ありがとう」
店から無言で歩き続け、結局家まで送ってもらった。
「水城も大変だね。怜央とのこと言えないばかりに、あんなヤツに言い寄られて」
「嫌がってもお構いなしだからね。正直、めんどくさいよ」
越智くんの言葉に、ため息と共に返す。
だけど、まさか強行手段に出てくるとは思わなかった。
「和奏っ」