永遠(とわ)に果てぬ愛
「ちょっと、我慢の限界。林サンにいいようにされているのが嫌だ」
「確かに、アレは諦め悪いよね。
それに、越智くんとの噂のせいか、以前に増してベタベタ触ってくるし」
「はぁ!?」
和奏の言葉に驚いて、オレは飛び起きる。
その拍子に、和奏はオレの上から落ちた。
「それって、どういうこと?」
「無駄に触れる回数が多い。社内歩く時には、方組んでくるし。もちろん、すぐ払いのけるけど」
「……調子に乗りやがって」
和奏から聞いたことをつい想像してしまって、はらわたが煮えくり返る。
見せかけだけでも、ラブラブでいたいのか。
「あ、キスマークにも気づいた。って言っても、髪上げて見せつけたんだけど」
「あれだけ嫌がっていたのに、どうした?」
「少し私も限界で、彼氏がいると見せつけようかなって」
どうやら、我慢の限界はオレだけじゃなかったらしい。
オレと同じで、少しほっとした。
「じゃあ、一緒に行くってことでいいか?」
和奏の髪を撫でながらそう聞くと、こくりと頷いた。
「オレ、社内では清水で通っている、し正体はバレていない。だから、今は何も言われることはないし、お互い限界だし。
婚約の部分だけ秘密にして、付き合っていることは公にしよう。堂々としよう」