永遠(とわ)に果てぬ愛
⑤君だけが欲しい*和奏side
プロポーズから1ヶ月、私たちは婚姻届を提出し、正式に夫婦となった。
怜央が約束した通り、私の20歳の誕生日に提出した。
夫婦になったものの、以前から同棲をしているため、大きくは変わらない。
気の持ちようが変わるだけだと思う。
結婚式は、それから2ヶ月後にするということだった。
これはもう、私が口出すことは出来なかった。
正直言って、何をやるのかも、どのくらい人が来るのかも知らない。
これに関しては、怜央も分からないらしい。
怜央の両親が動いてやっているみたいで、私たちは衣装合わせをしただけだった。
サプライズもいいとこだな、なんて思っていたら、結婚式前にサプライズが待ち受けていた。
婚姻届を提出したあと、私も怜央も何も変わらず仕事をしていた。
結婚した事実も必要以上には言わなかった。
そんな中、月1の社長以下役員から一般社員まで全員が集まって行う朝礼があった。
一般社員が社長を見るのは、ほとんどこの時だけだ。
だから、みんなの視線は真剣に社長に釘づけになる。
この時ばかりは、彼氏がいようと関係ないらしい。
社長以外でも役員が一同に集まるため、イケメン探しが始まり、みんなが目の保養をしている。
そういうことで、この月1の朝礼はみんなが真剣に聞いているのだ。