永遠(とわ)に果てぬ愛



それに、怜央もそんなこと言っていなかったと思うけど。


そんな時、社長自ら爆弾を投下したのだ。



『では、今月は以上でやっていただきます。
続いて、今まで謎だった私の息子を紹介したいと思います』


「は?」



マイク越しから聞こえる言葉に、つい反応してしまった。

だって、息子発表って……そんな話し聞いていないよ?



「え?息子だって。ここに入るのかなぁ」


「イケメンですかねぇー。めっちゃ、楽しみなんですけどー」



興奮している2人をほっといて、怜央の方を見る。

怜央自身も知らなかったみたいで、目を見開いて社長を見ている。

そこへ、こっそりと社長の女性秘書が近寄ってきて、何かを言っている。

そのあと、チラッと私を見た。

ばっちり目が合ったあと、呆れたようにため息を吐いている。


え、本当に公表するの?


女性秘書と一緒に、社長の方へ歩いている。

誰も気に留めていないであろう2人を見つめている私の元へ、なぜか佐々木さんが来た。



「和奏さん、ついてきて下さい」


「え?どうして?何があるんですか?」


「悪いことではありませんから、大丈夫です」




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