永遠(とわ)に果てぬ愛
結婚式から数日後、体に異変があった。
緊張が続いたせいで、今頃出てきたのだろうか。
「水城さん?少し顔色悪いけど大丈夫?」
仕事中に、先輩に言われた。
「はい、大丈夫です。たぶん、式の緊張疲れだと思うんで」
「ああ、社長の息子との式だもんね。お偉いさんがいっぱいいたでしょう?」
「知らない人がいっぱいでした。もう、誰が誰だか……」
「だろうね」
私の言葉に、先輩は笑っている。
先輩の友達に私のような人がいるらしく、式の話しはしていた。
けど、想像以上だったんだ。
緊張しすぎていて、料理の味も、誰と話したのかも覚えていない。
「でもまぁ、顔色悪いから今日は早く帰りなよ」
「はーい。ありがとうございます」
そう笑顔で言ってみるものの、気持ち悪いのは変わらない。
吐きたいようでそうじゃないような。
ムカムカするような気もするけど……。
結局、定時まで我慢することが出来なくなった私は、早退することにした。
怜央に心配かけてしまうけど、一応連絡入れて1人で帰った。