永遠(とわ)に果てぬ愛



だから、番号をもらっても連絡出来ずにいた。

だけど、まさかの事態が起きた。


お父さんが亡くなって、2日後だった。

後を追うように、お母さんまで亡くなったのだ。

苦しみもなく、眠るように亡くなった。

容体が急変した訳でもなかったのに。


お父さんとお母さんの亡骸を前にして、どうしていいか分からなかった。

もう、泣きわめく気力もなかった。



「姉さん、とにかく母さんの実家に連絡しよう。
葬儀ぐらいはやってくれると思う」



拓海にそう言われて、ようやく電話をする決心がついた。


私たちは、まだ子供だ。

頼りたくなくても、自分たちだけではどうしようもなかった。




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