永遠(とわ)に果てぬ愛
社長の言うことに頷いてみたり、オレが意見を言ったり。
この時だけは、プライベートな話しは一切しない。
「では、これでいきます」
社長との意見交換も終わり、どう進むかも決まった。
だから、社長室を出ようとした。
「怜央」
その時だった。
社長が普通にオレを呼んだ。
こうなった瞬間に、親子に戻る。
「なに?」
「母さんに聞いたが、彼女、ちゃんと来てくれたみたいだな」
少し笑いながら、父さんは言う。
「強引だったかもしれないけど、来てくれたよ」
強引だったと自覚はある。
だけど、なんとしてでも手に入れたいから。
「怜央以上に、母さんが喜んでいたけどな」
「それもそうかも」