永遠(とわ)に果てぬ愛



理央たちも見当たらない。

学校は終わって、帰って来ているはずなのに。



「ただいま」



料理するのに夢中で、オレに気付きはしなかった。

だから、タイミングを見計らって声をかけた。



「えっ、あ、お帰りなさい」



案の定、和奏は体を震わせて驚いていた。



「遅かったね。どこか行っていたの?」



本来、和奏と同じくらいに帰って来るはずなのに、だいぶん遅くて不思議に思っているらしい。

何も言ってなかったから。



「放課後は、仕事してんだ。
だから、いつもこのぐらいの時間になる」


「あ、そう。
……って、うちの学校、バイト禁止だよね?」



1度納得したものの、思い出したかのように言う。




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