永遠(とわ)に果てぬ愛
「そうだけど。オレは親のとこだし。だから、バレない」
そう言い切る。
1年の時からしているし、今までバレたことはない。
別に、バレたところで何もないけど。
バイトじゃなくて、仕事だし。
「そうですか……」
「ところで、理央たちは?
姿が見えないんだけど」
これだけいい匂いがしていたら、つまみ食いでもしていそうなのに、キッチンにはいない。
それどころか、家の中には和奏しかいる気配がない。
「理央くんなら、拓海と出かけています」
「2人で?」
昨日の今日だってのに、もうそんなに仲良くなったのか。
「2人とも、1回帰って来たんだけど、ちょっと出て来るって言って出て行きました」