永遠(とわ)に果てぬ愛



まさか、オレへの配慮なのか。

動きだしが早いな。

まぁ、ただ拓海と仲良くしたいだけかもしれないけどな。



「だけど、いつ帰って来るんだろう?
ご飯、出来たんだけどなぁ」



そんなことを1人、ぶつぶつ言っていた。

そんな隙だらけの背中に向かって手を伸ばし、和奏を抱きしめた。



「ちょっ……何してんの!?」



顔を真っ赤にして、抵抗する。


その姿も可愛いと思う。

それに、本当に慣れていないんだ。

たったこれだけで真っ赤になるなんて。

それはそれで、いじめがいがある。


そう思って、ついにやりと笑ってしまう。



「離して下さいっ」



一生懸命、オレの腕の中でもがく。

それでも、男の力に勝てる訳がない。




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