永遠(とわ)に果てぬ愛
知られたくなかったことだろう。
そして、それを言えば離してくれると思ったのだろう。
安易な考えだ。
「な……何で、知っているの……?」
声まで震えていた。
そんなに怯えることだろうか。
もしかしてオレ、すっげぇ悪いヤツだと思われているのか。
「和奏を見ていれば気付く。
ずっとアイツだけを見ているからな」
平気そうにオレは言うけど、実はかなりショックだ。
誰が見ても、和奏の視線の先はアイツだって分かる。
少なくとも、高校に入ってからずっとそうだ。
それを見るたび、傷ついてしまう。
「だけど、それを知ったところでどうもしない。
その気持ちを、利用するようなことはしないから」