永遠(とわ)に果てぬ愛



「うわぁ、いい匂いー。
……って、姉さん、どうしたの?」



立ち尽くしたままでいる和奏に気付き、拓海が不思議そうに言う。



「え?
あ、なんでもないよっ」



あからさまに動揺した表情で、首を振る。

だけど、拓海はふーんと言うだけだ。

理央は、何かに気付いたらしく、オレを見た。

オレは、理央に向かってニヤリとした。



「早く、メシにしよーぜ。腹、減ったし」



その声に、和奏は慌てて用意して食事となった。



1人、笑顔でご飯を食べるのに対して、和奏の心は戸惑いでいっぱいだった。




< 88 / 620 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop